省エネの深度化がなかなか進まない…

最新の大規模業務ビルでは、精緻に計画された省エネシステムが導入され、また専門家による維持管理が日々行われています。

しかし、実際には業務部門のCO₂排出量の内約60%が中小ビルです。
3.11以降、運用による省エネが約13%*1計れることが実証されており省エネ余地大です。
今後、さらなる省エネを進め、定着させるためには、中小規模に対する省エネアプローチが必要です。

※1 東京都地球温暖化対策報告書制度の約12,000件データの分析結果より

何が課題か?

東京都では中小規模のビルが約69万棟あります。
しかし、
① データ不足毎月の光熱水費のみ
② コスト省エネによるメリット以上にコスト捻出が困難
③ 専門家の不在人は雇えない

この3つが障害となって、省エネが進みません。
その解決策はエネルギーアイにあります。

解決1(中メッシュのモニタリング)

東京電力は、スマートメータを2,700万台も普及する計画を進めています。しかし、スマートメータが測るのは1点(受電電力量)のみです。

1点では不足です。しかし何もかも測ろうとしても、コストがかかりすぎます。重要なのは、照明やコンセント、空調などの“系統”ごとの計測を行うこと。“中メッシュ”で計測し、十分なだけの省エネの問題点の把握と過剰品質の排除を両立させました。 

解決2(M2M・3G通信)

M2M(Machine to Machine:機器間の通信)の通信デバイス、および大容量のクラウドサーバがすでに世の中で汎用化されています。

見える化をする際の設置工事の一番の問題点は現地状況把握にかかる時間です。また、設備図面を準備しろと言われても難しいのではないでしょうか。

そこで、工事用調査および工事時間の短縮のため、すべてM2M・3G通信の採用としました。

解決3(自動分析とオリジナル診断の組み合わせ)

全てのビルでエネルギーの専門家を確保することは困難です。

そこで、どの利用者にも共通する待機電力に関しては、研究開発を行ってきた無駄検知が行える自動分析を行います。そして、それと同時に個別の分析判断は、専門家による診断を行い、具体的な打ち手につなげます。

展望(建築群のエネルギーインフラ)

省エネの第一歩は電気使用量の可視化です。
見て・判断して・行動する。
エネルギーを“見る”インフラを整備します。